香美市観光協会

土佐の藩政期に政治家として活躍し、藩の財政再建と領民の民生向上に多大な足跡を残した野中兼山。そして兼山亡き後、その思想的系譜を引き継ぎ、一大思想体系としての土佐南学を再興させ、後世幕末の志士たちの奔走に大きな影響を与えた谷秦山。

香美市土佐山田町には、土佐の二大偉人とも言える兼山と秦山に関する重要な史跡が残されています。時勢や時の権力に媚びることなく、ひたすら信念に基づき行動した二人、一方は讒言と嫉妬による失脚の後、遺子、一族の幽閉。また一方は全くいわれのない罪により十数年にわたる閉門蟄居、という不遇に遭います。

しかし、二人の功績は、現代においても些かも衰えることのない光を放っています。ここ山田の地には兼山が精魂を傾け建設した山田堰とその用水により潤された美田が広がり。在郷町として開いた山田の町が香美市の中心市街地として発展を見せています。不遇をものともせず、ひたすら真理を探究した秦山の事跡は先に述べたように後世に若者の立志として引き継がれ、現在国の史跡に指定された墓所には、向学心に燃える若者の参拝が絶えません。

現代の恩人とも言える、二人の足跡を辿り今につながる歴史と先人の功績に思いを致す時を過ごしてみるのは如何でしょうか。

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