知る
高知とフラフと鯉のぼり
暖かい日が続くようになり、高知のあちこちで鯉のぼりが見られる季節になってきました。
鯉のぼりと言えばどの家庭でも見られる端午の節句の風物詩ですが、高知では鯉のぼりに加え、『フラフ』と呼ばれるものが空を彩ります!今回はそのフラフについてご紹介したいと思います。
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フラフとは?
県外の方は聞き慣れない言葉かもしれませんが、見てもらうのが一番!
という事で、現在アンパンマンミュージアム前の広場にてあげられているフラフの写真を撮ってきました。
このように、フラフとは幅5~7メートル程の大きな旗の事を指します。
英語で旗を意味する『Flag(フラッグ)』が由来という説もあり、大漁旗をモチーフとしたデザインの土佐に伝わる伝統工芸です。
桃太郎や武者絵等の絵柄が多く描かれ、青空に広がった時にはとてもきれいに見えるんですよ。
フラフは男の子がたくましく健康に成長する事を願って立てられるもので、4月頃から高知県の各地で見る事ができます。昔は男の子の名前を染め抜く事もありましたが、最近ではそれは少なくなってきているようですね。
このフラフは職人さんが、下絵、色付け、乾燥、洗浄などの全工程を手作業で制作していらっしゃいます。
制作風景の一部をご紹介させて頂きますが、正に職人技!
下絵を米糊で描いた後は、刷毛で丁寧に一ヵ所ずつ塗っていくそうです。様々な色を細かく使い分け、グラデーションも手作業のみで仕上げます。洗ったり乾かしたりするのもお天気や気温を見ながらの作業なので、約一か月ほどの制作期間が必要になるとの事。
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フラフの制作過程
何色も用意された色を手早く次々と塗っていく職人さんの手捌きはさすがの一言。最初は真っ白だった布に次々と色が重ねられていく様子は感動しますよ。最後はフラフを水に漬け込み、下絵として使ったのりを取り除きます。この作業によりフラフ独特の白線が浮かび上がり、美しく仕上がります。
大きなサイズのフラフは、別々に作ったものを縫い合わせる作業も行います。そのどれもが経験が物を言う難しい作業ばかりです。
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フラフ、どこで見られる?
●アンパンマンミュージアム前の公園
シーズン中にフラフを間近で見れるのは、まず最初にご紹介したアンパンマンミュージアム前の公園です。
アンパンマンミュージアムにお出かけの際には、是非ご覧になってくださいね。
また、アンパンマンミュージアムすぐ側の直販所『韮生の里』でもお寿司やお惣菜、野菜や工芸品など様々なものが販売されています。『キッチン韮生の里』では美味しいお食事も!ぜひ併せてチェックしてみてくださいね!
●秦山公園
香美市土佐山田町の秦山公園にもフラフがあがります。
こちらは遊具も多くあり、シーズン中以外でも多くのお子様や家族連れで賑わいます。
フラフを見ながら、公園も楽しんでくださいね。
●物部町神池
香美市物部町でもたくさんのフラフと鯉のぼりを見る事ができます。
毎年恒例のこちらの鯉のぼり、県外から見に来られる方もいらっしゃいます。
池の上を泳ぐ沢山の鯉のぼりは本当にきれいですので、こちらもぜひ足を運んでみてください!
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さいごに
高知県で古くから伝わるフラフ。
県外から来た方は、やはり最初は驚くのではないでしょうか。
シーズン中に高知県に来られる際は、ぜひ空を見上げてみて下さいね。